千年続く、企業を創る | 望月 佑紀

千年続く、企業を創る。 | 望月 佑紀

静岡の田舎でケンカばかりしていた。

実家の静岡は、山と川と畑に囲まれ、夜中には蛙の声が鳴り響くような片田舎。昔から好奇心が人一倍強かったため、やりたいことが見つからずにエネルギーがあり余り、ケンカに明け暮れるような時期もありました。そんな日々に嫌気がさし、自分を変えるために東京の大学に進学しましたが、授業にサークルにアルバイト…単調な日々に生き甲斐を見出すことはできず、一人もがき苦しんでいました。サークルもバイトも、ともに30種類以上体験したころ「これは日本では見つからない」とついに海外へ飛び出し、アメリカや中国の大学にも留学をしましたが、結局「やりたいこと」は見つからずじまい。失意の念を抱きながら日本に帰ってきました。

100人の経営者と会う

帰国後、失意の中で出会ったのが「経営者」という人種でした。頭のてっぺんから爪先まで、まさに電気が走ったような衝撃を覚えた。「なんて生き生きと、そして堂々と生きているのだろう?」「同じ人間なのに、どうしてこんなに考えていることや背負っているものが違うのか?」尊敬すると同時に、自分とのあまりの違いに「悔しい!」という気持ちが湧き上がった。今でもありありと、その時の複雑な気持ちを覚えています。「もっと経営者に会ってみたい。」「彼らが何を考えているか知りたい。」居てもたってもいられなくなり、その後1年をかけて100人以上の経営者に会いに行きました。町工場の親方のような経営者から、当時話題になっていたライブドアの堀江元社長やサイバーエージェントの藤田社長などのベンチャー経営者まで、1年で本当に様々な経営者にお目にかかりました。

「使命感」をもった経営者に強く惹かれた

100人以上の経営者に出会った感想として、誰一人として、尊敬できない方はいませんでした。ただそんな中でも自分が心から共感し、「生き方」に強く惹かれたのは上場企業や従業員100名を超えるような、大企業の経営者に多かった。当時はその理由がわかりませんでしたが、創業して4年経った今では、はっきりとそれが分かります。―「使命感」―。自分の「命」をどこに「使」い、生きるか?会社がある程度の規模となり、社会的な責任を背負っている経営者には、「業界をこう変えたい。」「社会をこう良くしたい。」など、この「使命感」を持った方が圧倒的に多い。彼らとの出会いが、自分が起業するに当たって大きなきっかけになりました。会社を創業して4年間、たくさんの出来事がありましたが、今でもその当時に抱いた「こういう経営者になりたい」という理想や、「使命のもとで生きていきたい」という志は100パーセント、変わっていません。

半年間で5万軒の飛び込み営業

2005年5月、慶応義塾大学の4年生時に株式会社オネスティを設立しました。事務所は当時住んでいた6畳1間のアパート、資本金は1円、どんな事業をするか決めていなかったため「事業内容」すら無い状態でのスタートでした。はじめに手がけた事業は、NTT光ファイバーの販売代理店事業。NTTの通信回線を下請け営業し、マンションにお住まいの方々に回線の契約をしてもらうというのが業務内容でした。実際に何をするかというと、スーツケースを片手にマンションの扉を1軒 1軒叩いて周る、まさに「どぶ板営業」。社長の名刺で営業に回るのは変なので、実際には存在もしない「第三営業部」などという肩書を名刺に載せ、いち営業マンとして営業を始めました。当時は朝の9時から夜の8時過ぎまで、平均して1日10時間、半年間全くの無休で飛び込み営業をしました。しまいには革靴の底に穴が開き、雨の日に靴下が濡れて気づいたりすることも。半年間で5万軒以上、マンションの扉を叩き続けました。

自分の経営者としての原点は「飛び込み営業」にある

自分は人生においても仕事においても「思いやり」というのが、人の持つべき最も大切な資質の一つだという信念を持っています。仕事でいえば「営業」ほどそれが学べるものはない。「目の前のお客様が何を考えているか?」「何が欲しいのか?」「何と言ってもらえたら嬉しいのか?」など、相手の気持ちをとことんまで考え詰めるのが営業の仕事です。自分は創業後半年間の飛び込み営業で徹底的にこれをやった。虫の居所が悪いお客様から罵声を浴びせられたり、水をかけられたりすることもあれば、時には心の通ったお客様に家にあげて頂きお茶をご馳走になることもある。そこには机上のビジネスモデルやMBAのような経営理論からはかけ離れた、人と人との心の心理があるんです。経営者にいわゆる「元ナンバーワン営業マン」が多いのはこの相手を「思いやる」力に長けているからだと思う。営業マンから経営者になったとしても、結局は「思いやる」相手が増えるだけなんです。目の前のお客様だけではなく、「市場は何を求めているか」、「社員は何を考えているのか」「株主は何を懸念しているか」「社会は何を必要としているか」という具合に。そういう意味では自分も、経営者としての原点は間違いなく「飛び込み営業」にあるし、創業後半年、革靴の底に穴が開くまで走り回って、本当に良かったと思っています。

現在は美容求人業界最大手のサイト運営

その後は販売代理店事業で貯めた資金を元手に、事務所を借り、社員を一人二人と採用し、少しずつ会社を大きくしていきました。2007年には「セラピスト求人コム」という美容業界に特化した求人サイトをオープンし、約1年で加盟店約1000店舗、同業界最大手の求人媒体にまで成長させました。現在では創業時1円だった資本金も1000万1円に、社員は約20名を超え、売上・人員ともに毎年200%以上の成長を達成しています。

「千年続く企業を創る」 それが使命。

「千年続く、企業を創る。」株式会社オネスティの企業理念です。創業以来「自分はなぜ生まれてきたのだろう?」ということを、深く考えるようになりました。生まれてきて、子孫を残して、死んでいくだけ?いいえ。私は、人間にはほかの動物や植物とは違う、社会的な使命が与えられていると思っています。それは「世の中を良くする」ということ。生まれてきたからには、社会を向上させる使命がある。私はそう考えています。それでは、企業に与えられた使命とは何でしょうか?科学者は、科学という手法で社会の発展に貢献し、政治家は、政治という手法で世の中を良くしていく。同じく企業には事業という手法で社会を向上させる使命がある。株式会社オネスティではそう考えています。但し、私たちが創るのはただ「社会を向上させる」だけの企業ではりません。一世代で終わるのではなく、次世代にわたり永続的に社会を向上させ続ける「千年企業」を創ること。それが私たちの理念です。現在オネスティは設立3年、まだまだ千年のうちの四年目です。残り996年の礎を築くべく、日々努力していきたいと思います。

まずは一歩踏み出すこと、はじめは直感しかない。

将来起業を志している方や、若い学生の方に会うと「何かしたいのだけれど、何をしていいのか分からない」という相談を良く受けます。私はいつもこう答えています。「分からなくて当然、だって何もしていないのだから。」正直、はじめは何だっていい。自分がこれまで生きてきた中で育まれた直感、「なんとなく」を信じてやるしかないんです。自分自身がすごくいい例。資本金1円、6畳1間でスタートした会社には「何をするか?」事業内容すらも無かったわけですから。ただ大切なのはたとえ「なんとなく」でも、一度はじめたら、「なんとしても」やり続けること。創業して以来、本当に色々なことがありました。10時間を超える飛び込み営業に始まり、お金がなく一週間食パンしか食べられなかった時期も、肺炎で血を吐きながら働いていたことも、一番大切な社員を失ってしまったことも。…それでも踏ん張ってきた。4年が経ち、今では社員20名、顧客1000店を超え、自分自身も「千年続く企業を創る」という使命を見つけることができた。20歳の頃、「なんとなく」抱いていた理想が今では「なんとしても」成し遂げたい使命に変わっているんです。だからこそ、私は声を大にして言いたい。直感を信じること。「なんとなく」始めて、「なんとしても」やり通してほしい。それが必ずや、夢や目標や使命に繋がっていきますから。

株式会社オネスティ ( ONESTY Co.,Ltd. )
〒160-0023東京都新宿区西新宿7-18-18新宿ビル別館2F
TEL:03-5848-7705/FAX:03-5848-7705
http://www.onesty.co.jp/

エステ求人コム
http://relax-job.com/esthe

望月 佑紀

ページのトップへ

嶋村吉洋がお届けする日本の成功者たちのサクセスストーリー Powered by 嶋村吉洋